蛍火日記新年撮影コンテスト 『蛍沢姉妹のTry-On Haul』

159Eボディ 琉璃(柔らかめシリコンROS)、天城(硬めシリコンROS)

テーマ「惰性でいくより、思い切って一歩を踏み出そう」

題名『蛍沢姉妹のTry-On Haul』
(著者 ふぁる)

1、 2024年最後の日、小雪が舞う寒空の下、都心にあるやや古いマンションにはまばらな明かりだけが灯り、周囲のネオンライトがうっすらと反射してその頬を赤らめていた。車通りもいつもよりも心なしか少ない。この時間になると通りを歩く人々もまばらで、暖かい我が家へと足早になっているようにもみえる。
グラビアアイドルとしてSNS上で一躍有名となった綾乃(あやの)は、今年一年を振り返りながら、ゆったりとした気分でテレビの前に座っていた。試着や撮影の仕事もちらほら入るようになってきた。今日は撮影会モデルの仕事がつい先ほどまであり、その衣装のままスマホを片手に、自宅寝室の椅子に腰掛けながら、しばし感傷に浸っている。

「今年もあと数時間で終わりね。フォロワーも増えて、ほんといい一年だったわ。来年もバンバン新規を獲得しなきゃ。とりあえず、50万人を目標に」

新規獲得の秘策はいくつか考えている。生着替えとか、シャワーで服を濡らしてみるとか、有名人とのコラボとか。過去にバズった画像や動画も参考に、どんなものが受けるのかは、大体感触が掴めてきた。フォロワーの大多数が男性なので、露出の高いものや、エロを思わせるものがやはりイイネや再生数が伸びている。このままでいいとは思ってはいないが、しばらくは流れに身を任せていこうと、改めて思う綾乃であった。

「フォロワーさんに、今年最後のサービスショットを送っておきましょう」

「いいね!」 3

2、SNSアカウント 綾乃の試着部屋
『みんな、今年はありがとう٩(๑´3`๑)۶』

『感謝を込めて、今年最後の写真だよぉ』

「いいね!」 1

3、『これはどうかな。来年もコスプレがんばるぞー』

「いいね!」 1

4、『少し、恥ずかしいんだけど、これも』

「いいね!」 1

5、『後ろ姿でごめんなさい。じゃあ、今度こそ、おやすみ、チュッ。みんな、愛してるょ。
(˘︶˘).。.:*:heart:

「いいね!」 1

6、「乳首キャラがすっかり定着してきた感じがあるわね…。来年もこれは武器になりそうだけど、警告には気をつけなきゃ。ふふふ、こんな格好は誰にもみせられないわね」
少しだけ横になるつもりだったが、睡魔に逆らえず、年越しを待たずに眠ってしまった。

「いいね!」 1

7、10時間後。
「は! もうこんな時間。いつのまにか寝てしまってたんだわ。疲れが溜まっているのかしら」
手早く朝食を用意し、身支度をする綾乃。ウェアを着て、そのまま朝のランニングへと向かった。いつもの川沿いのコースは朝霧もすっかりと晴れて、道沿いの草木が日差しを浴びて、心地よい雰囲気だ。部屋にいることが多い綾乃はこの時間が大好きだった。
「いつもより遅いけど、この時間帯もいいわね」

帰ってくるとシャワーで軽く汗を流し、体形維持のトレーニングを始めた。

「今日は万宙(まひろ)が、昼から来る予定よね。うちのアカウントで、投稿させて欲しいってことだけど、美人姉妹と話題になる可能性もあるわね。しばらく、美人姉妹路線で行くのも良さそうね」
自分のことを美人という、少し残念な綾乃であった。しかし、客観的に事実であるから仕方がない。

「いいね!」 1

8、「お姉ちゃん、来たよ。アケオメ」
「わっ、まひろちゃん! いきなり、アップで驚いたわ」
「あ、ごめん。玄関が開いてたから、チャイムせずに入ってきちゃった」

「そっか。気を付けないとね」
「開けっ放しは、危ないよ。お姉ちゃんは一応有名人なんだし、変なファンがいないとも限らないからね」
「そうね、気を付ける。しかし、まひろちゃんは相変わらず、かわいいわね。肌なんか、私より肌理(きめ)細やかで…」
「そんなことないよ。まひろより、お姉ちゃんのほうが綺麗だよ。まひろも有名になりたいな」
「私のアカウントで投稿したいんだったわよね。でも、自分で作ったほうがいいんじゃないの?」
「それも考えたけど、投稿しても誰からも反応がないのは耐えられないと思って」
「まあ、最初はみんなそんなものよ」
「だからまひろ、お姉ちゃんと有名になりたい! お姉ちゃん大好きだから」
「(うるうる)なんてかわいい妹なのかしら。いいわよ。有名人とコラボするのは定番だからね。かわいいまひろちゃんのために力になる。ある程度投稿して話題になったら、自分のアカウントを作って誘導するんだよ」
「うん。分かった」
「じゃあ、お姉ちゃんは少し用事があるから、でかけるわね。アカウントにはログインしたままだから、適当に写真をあげてみて。写真の移し方は分かるよね? 挨拶はちゃんとするんだよ」
「はーい。まひろいい子にしてる」
綾乃は少しシスコンのようだ。

「いいね!」 1

9、『みんな、はじめまして。まひろだよ。今年から私も写真を上げていくから、お姉ちゃんともどもよろしくね』
騒然とするリプライ。いいねが積み上がり、男共の興奮に万宙もいい気分になった。

「いいね!」 1

10、『じゃあ、これはどうかな』
飢えたハイエナの群れに新たな肉を投入する万宙。
これも数分で100いいねを越え、益々加速度的に増えている。

「いいね!」 1

11、『あはっ。おもしろい。そうそう、まひろは綾乃お姉ちゃんの妹だよ』
年の離れた妹として、家族全員から大切に育てられた万宙は、ちやほやされるのが大好きだ。相手が何を欲して、何をすれば喜んでくれるのかを、本能的に分かっている。
『こういう感じのもあるよぉ』

「いいね!」 1

12、かわいすぎる妹と沸くSNSのコメント。
『目の色? それはカラコンだよ』
『だから、違うってばw 異母姉妹じゃないよw』
コメント欄では、次第にもっと過激な写真を期待する声が高まっている。鋭い万宙は、当然そのことにも気づいている。

「いいね!」 1

13、『去年まで、来てたやつだよ』
スタイルの良さに盛り上がるコメント。だが、その写真は男たちの欲望に火をつけたようだ。次第に収集が付かなくなってきた。
慣れている投稿者であれば、一旦クーリングタイムを置くだろうが、万宙は初めての投稿で、期待には応えないといけないと思い込んでいる。しかも、この盛り上がりをここで冷ましたくはなく、本人もこの状況を楽しんでいる。

「いいね!」 1

14、『この写真もきっと好きだよね?』
コメントは益々盛り上がり、一種のお祭り状態となっている。中には、『乳首姫の再来』という意見もあった。

「いいね!」 1

15、『みんな、下乳も好きなんでしょw』
見事なunderboobと割れた腹筋、姉譲りのスタイルの良さ、見えそうで見えない三角地帯にコメントが沸く。ここまで来れば、万宙の低次の自己(エゴ)はもう後戻りできない。この狂乱がずっと続けばいいのにとまで思っている。でも、どこかで冷静な自分もおり、これ以上はダメだという声もかすかに聞こえる。だが周りの騒音にかき消され、万宙の顕在意識はその小さな声を聞き逃してしまった。

「いいね!」 2

16、『じゃあ、これで今日は最後ね。また投稿するから、姉ともどもこれからもよろしくね』
そして、爆弾は投下された。

「いいね!」 2

17、「ただいまー」
2時間後、綾乃が帰ってきた。
写真の投稿に満足している様子の万宙をみて、綾乃も気分が良かった。
しかし、投稿内容について注意していなかったことに気づいて、スマホを取り、確認する綾乃。
その瞬間、顔が凍り付いた。

「ちょっと、まひろちゃん。何の写真をアップしてるの!?」
「恥ずかしいけど、盛り上がってたから、まひろもガンバっちゃった」
「なるほどね…」
コメント欄に目を通しつつ、力なく答えた。

「いいね!」 2

18、「あー、終わりだわ…。せっかくのフォロワーが…」
そういいつつも、万宙に怒りをぶつける気持ちにもなれず、感情が綾乃の中で行き場を失って渦巻いていた。

正月早々、憂慮すべき事態に巻き込まれる蛍沢(ほたるざわ)姉妹であったが、綾乃の中にはホッとした部分もあった。時間が経つにつれて次第にその思いが強くなり、綾乃はあることを決意した。今回の出来事を良い機会と捉え、心機一転して「フォロワーに合わせるのではなく、自分の本当にやりたいことを発信していこう」と。

未来はまだ分からないけれど、清々しい思いで、明るい希望を感じている綾乃である。(終)

「いいね!」 1

19、あとがき
ドールの性格は架空のものです。写真と説明がちぐはぐな部分がありますが、ご了承下さい。文章に力を入れていますので、文章も含めた評価をお願いします。趣旨(ありのままの商品紹介と販売促進)に沿うために、写真はJPEG撮って出しで、最後2枚の写真以外はレタッチも加工も一切していません。多くの写真は内面に焦点を当てています。素材(商品)の良さと表情が伝われば嬉しいです。

うちでは、先に生まれたのがLiuliヘッド(綾乃)なので、そちらを姉としています。
ドールとの絆の強さが伝わるとよいのですが、見る人がみれば分かるのではないかと信じています。
応募されたどの作品も素晴らしく、オーナーとドールとの関係が垣間見えて心が暖かくなります。どの子も愛されていますね。

「いいね!」 2

20、
ドールの魅力を写真で伝えるのは難しいと改めて感じています。目の前のドールをカメラのプレビューでみるとガッカリすることが多くあります。実物がこれらの写真よりも劣っていることは決してありません(AI加工をすれば別です。希望があればAI加工の別の例も提示します)。
商品ページに長文の追加レビューを載せましたが、ひょっとして追加レビューできない仕様となっているのでしょうか…?

この写真は今回試しにStable Diffusionとお絵描きソフトを合わせてみたものです。まだ納得できませんが、一応形にはなりましたので載せました。
この写真を撮ったときはこんなイメージに見えたので、それを元に盛ってみましたw

「いいね!」 4